ダイエット中に便秘になってしまい
体重の減少が停滞してしまったという方は多くいます。
特に女性は男性に比べると便秘になりやすいです。
便秘になることで体重の減少が止まり
それがストレスになり、更に便秘を悪化させる。
もういいや、ダイエットや~めた!
と言って油を多く含むジャンクフードを食べてしまうと
下痢を引き起こし、さらに腸内環境が悪い方向へ…
そうなってしまう前に
便秘についての知識を深め、解決策を考えていきましょう
便秘ってどんな状態?
単に「便秘」といっても
- 機能性便秘
- 器質性便秘
大きく2つに分けられます。
それぞれの違いを見ていきましょう。
機能性便秘とは?
原因:腸や直腸に明確な構造的な問題はなく、便秘は主に腸の運動や便の通過が遅れる機能的な問題によって引き起こされます。通常、日常生活の要因、食事習慣、ストレスなどが関与します。
特徴:一時的なものから慢性的なものまで幅広く、腹痛や腹部膨満感、便の排出が難しい感覚などがみられることがあります。
器質性便秘とは?
原因:特定の病気や構造的な問題によって腸の運動や便の通過が妨げられ、便秘が引き起こされる状態です。腸閉塞、腫瘍、腸管狭窄、炎症性腸疾患(クローン病や潰瘍性大腸炎など)、肛門裂傷、甲状腺機能低下症などが原因となります。
特徴:原因に応じて症状が異なりますが、腹痛、腹部膨満感、便の形状や色の変化、血便、体重減少などがみられることがあります。
機能性便秘と器質性便秘の違いは、腸や直腸に構造的な問題が存在するかどうかです。
機能性便秘は腸や直腸に明確な異常はなく、
便秘は主に腸の運動や便の通過が遅れる機能的な問題によって引き起こされます。
一方、器質性便秘は特定の病気や構造的な問題によって便秘が引き起こされる場合です。
便秘の原因を特定し、それに応じた適切な対処法や治療を行うために、医師の診断が必要となります。
一般的には便秘に悩まれている方のほとんどが「機能性便秘」によるものだと思うので
今回は機能性便秘について深堀をしていきます。
その中でも慢性的な便秘に悩まれている方は「慢性便秘症」の可能性があります。
以下に便秘症の診断基準を
2017年の日本内科学会誌から抜粋しておきます。
便秘症の診断基準
1.「便秘症」の診断基準
以下の6項目のうち,2項目以上を満たす
a. 排便の4分の1超の頻度で,強くいきむ必要がある.
b. 排便の4分の1超の頻度で,兎糞状便または硬便(BSFSでタイプ1か2)である.
c. 排便の4分の1超の頻度で,残便感を感じる.
d. 排便の4分の1超の頻度で,直腸肛門の閉塞感や排便困難感がある.
e. 排便の4分の1超の頻度で,用手的な排便介助が必要である(摘便・会陰部圧迫など).
f. 自発的な排便回数が,週に3回未満である.
2.「慢性」の診断基準
6ヵ月以上前から症状があり,最近3ヵ月間は上記の基準を満たしていること
以上の1,2どちらにも当てはまる方は慢性便秘症の可能性が高いので
一度内科での受診をお勧めします。
便秘を日常生活で改善するには?
日常生活で便秘を改善する方法をそれぞれ解説していきます。
【ステップ1:食事改善】
- 食物繊維を増やす:
- 野菜や果物、穀物、豆類、海藻類の水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がバランスよく含まれている食品を積極的に摂取しましょう。
- 食物繊維は腸の運動を促進し、便の通過をスムーズにする効果があります。
- 水分摂取を増やす:
- 水分不足は便が硬くなる原因となりますので、1日に十分な水分(体重(kg)×30ml)を目安に摂取するよう心掛けましょう。
- プルーンやオリーブオイルを摂取:
- プルーンやオリーブオイルには便通を促進する効果があるとされています。食事に取り入れてみてください。
【ステップ2:運動と生活習慣の改善】
- 適度な運動を取り入れる:
- 運動不足は便秘を悪化させる要因となりますので、軽い運動やウォーキングなどを日常的に行いましょう。
- 腸の運動を促進し、便の通過をスムーズにする効果があります。
- トイレ習慣を整える:
- 朝食後や食事後など、排便が自然に起こりやすい時間帯にトイレに行く習慣を身につけましょう。
- 便意を我慢せずに排便を行うことが大切です。
便意を我慢することが常習化すると、直腸は便の長時間貯留により、
次第に拡張したままの状態で緊張が低下するため、便意を感じる閾値(いきち)が上昇し、
生理的刺激だけでは排便反射が起こらなくなります。これを排便困難症と言います。
【ステップ3:ストレス管理】
- ストレスを軽減する:
- ストレスは腸の運動を低下させ、便秘を引き起こす要因となります。半身浴などのリラックス法や趣味に時間を割くなど、ストレスを軽減する方法を見つけましょう。
【ステップ4:薬物治療】
- 緩下剤の使用:
- 一時的な便秘の場合や他の対処法が効果的でない場合に、医師の指示に従い緩下剤を使用することがあります。
- 長期的な使用には注意し、医師の指導を仰ぎましょう。
【ステップ5:定期的な健康チェック】
- 定期的な健康チェック:
- 慢性的な便秘が続く場合は、医師に相談して定期的な健康チェックを受けましょう。
- 他の潜在的な問題を除外し、適切な治療法を見つけるために重要です。
機能性便秘の改善には、食事改善、運動、生活習慣の改善、ストレス管理などの総合的なアプローチが重要です。また、長期的な便秘が続く場合は、医師の診断と指導を受けることが重要です。
以上、便秘とは何か?と便秘の改善方法についてでした。
参考になれば幸いです。
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